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おーとまてぃっく☆シスターズ

ロックマンXのエックス受け中心ブログです。エックスが可愛くて可愛くてしょうがなくてこんなことにwwあまりの可愛さに、エックス=ぴめと呼ばれています。 お相手はゼロ様はもちろん、ダイナモやゲイトやVAVAさんや、もうごった煮状態w 撫子→音速のネタ出し隊長、光速の物忘れ将軍。 ミム→闇の世界で暗躍する外付けハードディスク。

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こんばんは、撫子です。最近、暑いやら寒いやら…さっきまで雷がすごかったです。

今回のうp品はゼロックス。

久しぶりに、昔自分が多様していた文体です(笑)

…あと、これはアンケート結果を反映して、という意味も少しあったりします。ご協力、本当にありがとうございます!

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「あ、きつねの嫁入り。」
 
 それはなんとなく、どちらからともなく出た言葉だった。
 俺は、突然のお天気雨をきれいなものとして歓迎していたのだけれど、ゼロは。
「濡れるぞエックス、早くこっちへ。」
 そう言って、俺を引っ張って屋根のあるところに連れて行ってしまった。
「まったく、せっかく休憩がとれたからって、お前が誘ってくれたティータイムだったのにな。」
「仕方ないじゃない。それに俺は気にしてないし。」
「…どういう意味だ。お前は、俺との茶の時間などどうでもいいということか?」
「くす、違うよ。そうじゃなくてね。」
 俺の言葉を、ちょっぴり誤解してゼロがすねる。けど、俺はそんな彼にぴとっとくっついて。
「こうして雨宿りしてる間に、ゼロにくっついていられるなぁって。でしょ?」
「・・・・・」
 ほら、ぶすってしてた表情が一瞬で柔らかくなる。俺は、君のそういうところ、知ってる。
 赤くなったほっぺたを隠すように、そっぽを向きながらゼロが言う。
「…しかし、何で天気雨をきつねの嫁入りなんて言うんだろうな。」
「そうだね、考えたことなかった。」
 雨がしとしと降る。しとしと降る。
 俺と君が少し黙る。少し黙る。
 ―――先に言葉を発したのは、俺だった。
「でも、きつねさんってかわいそうなんだね…」
「・・・は?」
 訳が分からないといった表情でゼロが振り向く。俺は、自分の思っていることを口にしてみる。
「だって、きつねさんは、こうしてお天気雨が降ってる時しかお嫁入りできないんでしょ?それってかわいそう。
 すぐに結婚したい!って思ったら、どうしたらいいの?雨、降ってくださいって、一生懸命お願いするのかなぁ?」
「・・・・・」
 俺の言葉に、ゼロがまた黙り込む。
 
「でも、きつねさんってかわいそうなんだね…」
「・・・は?」
 こいつはいつも、唐突な話をする。突然の天気雨、それを、何がかわいそうだって?
「だって、きつねさんは、こうしてお天気雨が降ってる時しかお嫁入りできないんでしょ?それってかわいそう。
 すぐに結婚したい!って思ったら、どうしたらいいの?雨、降ってくださいって、一生懸命お願いするのかなぁ?」
「・・・・・」
 ―――ああ、お前はそうやって、いつも可愛いことばかり言う。
 そんなこと、俺は思ったことすらなかった。俺たちレプリロイドにとって、どんなに防水をしていても雨はやはり好ましいものではない。だからいつも「うっとおしい」と、そればかりを思っていたのに。
「ね、ゼロ。どうしたらいいのかな?」
 エックスの愛らしい瞳が、俺を見上げてくる。その表情は真剣だ。こいつは本当に、心底狐が哀れなのだろう。
 ―――閃いた。
「エックス、心配することはない。」
「え?」
「狐は、雨を待つ必要はないと言っている。」
「ほんと?」
 俺の言葉に、エックスの顔がぱあっと明るくなる。
「どうして?どうして待つ必要がないの?」
 好奇心と期待に満ちあふれた表情。そこに、俺は言った。
「狐が、天気雨が降ったときに併せて嫁入りをするんじゃない。逆だ。
 狐が嫁入りをする時に、雨を降らせている。だから、待つ必要はない。そうだろう?」
「!!」
 
 ゼロの、思ってもみなかった言葉に俺はとてもびっくりしてしまった。だっていつも君の言うことは俺の考える範囲を超えていて…
 超えていて、なんて、すてきなの?
「そうだね…だって、きつねさんだもの。だから、雨を降らせるくらいできるんだね。」
「そうだろう。だから、これからは心配するな。」
 ―――そう言って薄く微笑んで俺を見つめてくるそのかおが、とっても・・・
 
 雨は次第に小振りになり、やがて止んだ。少し蒸し暑い。
「邪魔されてしまったが、テラスのティータイムを再開するか?」
「うん。・・・あ!」
「どうした。」
「見て、ゼロ。虹。」
 エックスが笑顔で空を指差す。そこには、広がる空を悠々とまたいでかかる七色。
「すっごくおっきいね!ほら!」
「わかったわかった、見てるよ。」
 俺を見上げ、無邪気にはしゃぐ天使。そんな笑顔を見ていたら、ふと思い出したことがあった。
「エックス、知っているか?」
「なぁに?」
 こいつの興味を引くように問いかけてみる。こいつは思った通り、その内容を知りたくて俺を…もっと見上げてくる。
「きつねの嫁入りの後にかかる虹…それが地平線と交わる場所に、結ばれた狐たちがいるそうだ。こうして虹がかかる…それは、嫁入りが無事に終わったことの感謝なんだとか。」
「そうなの?…うわぁ、ロマンチックv」
「もっとも、本当かどうかは知らんが。」
 
 君がわらう。君がわらう。
 俺はそんな君の隣で、とっても幸せ。
 だから、きっとあの虹だって渡れるんじゃないかな?
 そんなことを考えていた俺に。
「ああ、そういえば話には続きがあって。」
 ―――ほら、君は、また・・・
「この虹を一緒に見られた恋人たちは、一生幸せでいられるとか。」
「!ゼロ・・・」
 そう言って、君は、また―――わらう。
 俺を、一生分かけてもまだ足りないくらいに幸せにする、きれいなほほえみで。
 
 
 
 
 こんかいのぼやき
・アンケート一か月、上位2人のカプ話。最初に考えていたのが少し長くなりそうだったの&唐突に今日のお天気雨を見ていたら思いついてしまったので、急遽差し替えのような形で書いてしまった(笑)
 一人称はすごく久しぶりなんだが大丈夫か?あと、ラストも何パターンかあったんだけど、色で言うとパステル調な終わり方。セリフも、入れたかったのをあえて削ったりしています。
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プロフィール
HN:
撫子&ミム
性別:
非公開
職業:
腐女子
趣味:
妄想
自己紹介:
当時からのロックマンX燃えが萌えにまで高まってしまったかわいそうなお友達。最初はゼロ、ダイナモだけだったちゃんこの具が、ゲイトやVAVAにまで広がっている。このままだとシグマウイルスに汚染される日も、そう遠くはないかもしれない(笑)
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