おーとまてぃっく☆シスターズ
ロックマンXのエックス受け中心ブログです。エックスが可愛くて可愛くてしょうがなくてこんなことにwwあまりの可愛さに、エックス=ぴめと呼ばれています。 お相手はゼロ様はもちろん、ダイナモやゲイトやVAVAさんや、もうごった煮状態w 撫子→音速のネタ出し隊長、光速の物忘れ将軍。 ミム→闇の世界で暗躍する外付けハードディスク。

おはようございます、撫子です。震災に遭われました皆様方、どうぞ元気を出して欲しいと思っています。
今日は、メッセージをこめて話を書きました。
私事ですが、撫子は東京に恋人がいます。撫子は愛媛県民です。地震のことは、少し遅れて知りました。仕事中だったので表面には出していないつもりでしたが、内心生きた心地がしませんでした。メールを送るしかできなくて、電話はもちろんつながりませんでした。泣きだしたいくらい不安でした。夜中3時前になって、ようやく帰宅できたと聞いて、どんなに安心したことか…
こんな想いをした方々は、決して少なくないでしょう。現地においても、離れ離れになって連絡がつかないなどということもニュースにあがっています。
そんな中でも、希望を捨てないでほしい。
愛するひととは、必ずめぐりあえる。
想いは何より強いキズナだから・・・
そんな想いをこめて、話を書きました。
震災に遭われた方々に、捧げます。
どうか、ひとつでも多くのキズナが、結ばれますように。
それは、何の前触れもなくやってきた。
「あれ?何だか…揺れてる?」
誰からともなくそんな言葉が出た直後。
どん・・・っ!
「うわぁっ!」
突然、地の底から突き上げられた衝撃。それは
「地震?!」
そんな名の、自然災害。このハイテクな時代になっても、それは逃れられない災害という姿で襲い来るものだった。地球が地球としてある以上、避けられない。
「ずいぶん長い間揺れるんだね…」
今回のそれは、時折ある微震とは規模が違った。ハンターベースのメインパネルにさえノイズが走るくらいの揺れ…エックスはその振動の激しさに、少々怯えていた。いつも戦いの最前線にいる自分が何で、とも思ったが。
「…収まった…かな?」
自室のベッドの上で読書をしていたところの災害。エックスが愛でていた観葉植物も、あっけなく倒れてしまった。パソコンだけは念の為しっかり据え付けていてよかった…そう思った。
と。
「エックス!大丈夫か?!」
「ダイナモ。」
ドアが開き、いつも自分のことを一番に考えてくれる人が入ってくる。長い廊下を走ってきたのだろう、息も長い水色の髪も乱れている。そんな彼に、エックスはいつもの微笑みを浮かべて見せる。
「俺なら大丈夫だよ。ちょっとびっくりしただけ。ダイナモは?」
「はー、よかったぁ…いくらこの俺でもちょっとアセったで。」
「くす、ありがとう。」
この人は変わらない。だから、先ほどのことも安心の中に消えようとしていた時。
「エックス、エックス?」
「ゲイト。どうしたの?君が来るなんて…」
再びドアが開き、白衣の科学者が入ってきた。それも、何だかいつもと様子が違う。いつも自分のことをストーカーまがいの行為で追いかけてくる彼とは、何かが。
珍しく言い淀んでから…ゲイトは口を開いた。
「出動中の第零部隊と…連絡が取れなくなった。」
いつも皆に走らないように言っていた廊下を、全速力で走った。
「第零部隊と連絡が取れないって…」
「エックス!」
ハンターベースのすべての情報が集まる、メインコントロールルーム。正面に据えられたモニターには、各地からの最新情報が次々とアップされていた。そんな中で、一番右下の区画…ZEROと書かれているパネルだけが…映っていなかった。
「ねぇ、どういうことなの?!ゲイト…他のパネルは無事じゃないか!どうして、どうして」
「落ち着きやエックス、きっと機械の不具合や、すぐに収まる」
「…いや、そうじゃないんだ。言いにくいんだけど…」
珍しく取り乱すエックスを、ダイナモがなだめようとする。けれどゲイトはそんな彼を、落ち着かせるような情報を持っていなかった。
「ここの通信機は無事なんだ。確認したけど、異常はない。だから…その…」
「第零部隊に…ゼロになにかあったって…言いたいの?」
「・・・・・」
気まずい沈黙は無言の肯定。
「うそ・・・嘘だよ!絶対、そんなことない!」
エックスの絶叫が、その場を埋め尽くした。
「ゼロがまた俺の前からいなくなるなんてそんなの、絶対ありえない!!!」
自室に連れて帰ってくれたダイナモにも、ろくにお礼を言えなかった。
エックスはベッドの上で枕を抱え、ずっとしゃくりあげていた。
「ゼロ…ゼロぉ…」
愛しいひととの記憶。彼は昨晩、自分と一緒にいたのだ。遠い所に派遣されることになったと…寂しいとすねてみせれば、微笑と共にくちづけられた。すぐに戻ってくると、そう言って、出かけて行ったのだ。いつものように、キザな笑みを一瞬浮かべて…
「うっ…」
新しい雫が零れようとしたところに、ふわっと髪を撫でつける手を感じた。
「Hy,Lady.そんなに怖かった?アナタが心配で来てしまいました。」
「…スパイダー…」
ベッドが沈み、新しい人物が登場したことを告げる。
「顔を上げて?俺の瞳を見て?」
「・・・・・」
背中を撫でてくれているその人物は、優しくエックスの顔を上げさせる。涙でくしゃくしゃになっている天使のかんばせ…その瞳の彩を、詐欺師は見逃さなかった。何も言わずとも悟った。彼の、大切なひとが…
「何も言わなくていい。アナタに何があったか…だいたい解りました。」
「…うっ…」
「泣きたいならそうすればいい。泣けない者に、その感情は解りませんが…」
「ゼロが…ゼロが…」
「ええ、解ります。」
言葉に出来ずまた涙を流す天使を、優しくスパイダーは抱きしめた。小さな身体は痛々しいほどに震えて、その感情が深いことを伝えてくる。彼の愛情が、それだけ深い事も…
「アナタにそれほどまでに愛されている彼氏がね、少しうらやましい。」
「でも、ゼロは…」
「まだそうと決まったわけでもないのでしょう?確定した情報が入ってきていないのなら、まだ…望みを捨てるのは早すぎます。」
「・・・・・」
言われて、少しだけエックスの震えが収まった。涙で濡れたアイで、すがるようにスパイダーを見上げる。
「アナタが愛したヒトならね、そう簡単に…なんてことありません。想う力は、何より強いキズナだということを教えてくれたのは…アナタでしょう?」
「スパイダー…」
少し、彼のセリフに驚く。そんな自分に、スパイダーはひとつウインクをして。
「俺はこれで帰ります。アナタはアナタの愛したヒトを、信じてあげて?」
エックスはその晩、祈りを捧げていた。
突然の災害…連絡の取れない恋人…不安、哀しみ、焦り、けれど。
「信じてあげて…」
スパイダーに言われたことが、彼の不安を幾許か解消していく。信じることが、想うことが、何より強いということ…
「俺にできるのは…こうして、祈ることだけ…」
人間もこうして、愛する者の無事を神に祈ったりするのだろうか。
繊細な指を折り重ね、エックスはただ、祈っていた。
どのくらい祈りを続けていただろう。
「・・・エックス。」
「VAVA?」
ドアが開き、低い声に呼ばれてエックスは閉じていた瞼を開けた。
いつも無愛想なVAVAは何も言わずベッドに近づいてくる。そして、エックスの腕を取ると、こう告げた。
「・・・ゼロと、通信が、回復した、らしい。早く・・・来い。」
昨日とは真逆の感情を抱いて、エックスは走った。
「通信が、ゼロと…第零部隊とついたって」
「早かったな、エックス。俺も今聞いたとこやで。」
メカニック席に脚を組んでいたゲイトが、椅子を回転させて立ち上がる。ダイナモと話をしていた彼はエックスに向き直り、声をかけた。
「ねぇ、ゲイト、その」
「焦らなくていい。今スクリーンに映すから。」
そう彼が言って、通信を映し出すボタンを押す。
「―――!!!」
エックスの想いは、言葉にならなかった。
大きなスクリーンに映ったのは、彼の愛する、赤い…
『・・こちら、第零部隊。通信クリア。そちらは?』
「オールグリーン。君の顔もはっきり見えるよ。」
『とりあえず任務を中断して、民間人の保護に当たっている。』
「そうしてもらえるかな。君の判断は間違っていないよ。」
ゼロは、いつもと何ら変わらぬ…いつもの彼の声で…いつもの彼の姿で…通信を受けていた。ゲイトと事務的な会話を交わしている、それだけなのに…
エックスは、涙が止まらなかった。
「ゼロ…ゼロ…」
『?何だ、エックス。どうしたんだ?そんな顔して。』
「だって…だってぇ!」
自分に向けられた愛しい声に、せきをきったように天使の雫が溢れ出る。あなたの姿をちゃんと映したいのに…涙でゆがんでよく見えない。あなたの声を聞きたいのに…自分の泣く声がじゃまでよく聞こえない。
それだけ、あなたが心配だったから。心配で、不安で、でもすごく…安心したんだから…
しばらく泣きじゃくるエックスを見ていたゼロだが、ふっと優しい微笑みを浮かべて、言った。
『まったく…お前は俺がいないと、本当に心配だ。』
「ゼロ…俺は、また君がいなくなったかと…」
『心配するな。俺はもう、昔の死にたがりじゃない。お前が…いや、何でも。』
「え?」
『気にするな。』
その続きが聞きたかったのに、彼はごまかして濁してしまう。驚いて顔を上げたエックスを確認すると、ゼロは事務事項を口にし出した。
『作業は順調だ。政府の援軍がもうすぐ来るらしい。その後任務の引き継ぎをしてから、第零部隊は引き揚げるつもりだ。』
「うん、ひとまずハンターベースに帰ってきて。それからまた、新しい任務に就いてもらうからね?」
『人使いが荒いな。―――解ってる。そろそろ通信を終わる。』
「、ゼロ。」
『エックス。』
思わず声をかけてしまうエックス。そんな彼に、ゼロはいたずらに微笑んで一言。
『帰ったら、お前が嫌というまで抱いてやる。覚悟しておけ。いいな?』
「!!ゼロったらぁ!!!」
『はは…それじゃ、通信終わり。』
たちまちエックスの顔が真っ赤に茹であがる。抗議したかったのに…彼の愛しひとは笑って通信を切ってしまった。切り際にひとつ、エックスの大好きなキザな微笑みをひとつよこして。
「ゼロったら…ゼロったら…」
安心した。何より、嬉しかった。気が抜けたのだろうか…そしたら、また。
微笑みながら涙を流すエックスを、その場にいた全員が、優しく見守っていた。
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撫子&ミム
性別:
非公開
職業:
腐女子
趣味:
妄想
自己紹介:
当時からのロックマンX燃えが萌えにまで高まってしまったかわいそうなお友達。最初はゼロ、ダイナモだけだったちゃんこの具が、ゲイトやVAVAにまで広がっている。このままだとシグマウイルスに汚染される日も、そう遠くはないかもしれない(笑)


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