おーとまてぃっく☆シスターズ
ロックマンXのエックス受け中心ブログです。エックスが可愛くて可愛くてしょうがなくてこんなことにwwあまりの可愛さに、エックス=ぴめと呼ばれています。 お相手はゼロ様はもちろん、ダイナモやゲイトやVAVAさんや、もうごった煮状態w 撫子→音速のネタ出し隊長、光速の物忘れ将軍。 ミム→闇の世界で暗躍する外付けハードディスク。

こんばんわ、撫子です。今回のUP品は、5作シリーズになっています。といっても、続きものだとかではなく、自分の大好きな「桜」をモチーフにして、それぞれのカップリングを書いてみたものです。どうしても、エックスシリーズで桜を書いておきたかったので…
…とか言いながら、「お前もう桜散ってるww」とか自分でも思います(笑)本当はもっと満開の時にあげればよかったんですけど…ねぇ(笑)
一つ目はゼロ様。ゼロ様は自分の擬人化設定で着物を着せたりしているくらい、勝手に和風モチーフにしています。そういうキャラが大好きなんです…
百花繚乱、一の舞は、妖しい桜の森の…
「エックス。」
「ゼロ。こんな時間にどうしたの?」
エックスが自室でお気に入りの観葉植物を眺めていた時、そのひとはやってきた。彼の永遠の恋人である…ゼロ。彼ならそう、どんな時間に訪ねてきてもかまわない。エックスは思っていた。穏やかな微笑みを浮かべ、私服である着物に身を包んだ愛しひとを見る。
対する訪問者も、エックスにしか見せない優しい眼差しでこう、誘いかけた。
「今から少し、出かけないか?」
「これから?」
「何か予定でもあるのか?」
「ううん、別に予定はないけど…」
少しばかり強引な、恋人。その問い方に、彼はもう自分をどこかに連れて行こうと決めているということを、エックスは悟った。何故だろう…あなたの考えることなら、何でも解る。
植物を見るために屈んでいたのを立ち上がり、エックスはやはり微笑んで言った。
「早く連れてって。ゼロの行きたいところに。」
赤いライドチェイサーが、夜の街を駆けていく。乗っているのは二人…ゼロと、その腰にぎゅっと抱きついているエックスだ。
「ゼロ、一体どこに行くの?」
流れる風に負けない声で、エックスが問いかける。あの後、彼は黙って自分を連れ出した。どこに行くかも、何をしに行くかも聞いていない。
「ねぇゼロ。聞いてるの?ゼロ?」
―――聞こえてない?そんなはずない…よね
しかし彼の愛しひとは、愛らしい問いかけにも答えてくれない。表情を伺いたいけれど、彼の長い金の髪が邪魔してよく見えない。
それは彼の心理のようだと、エックスは思った。きっと、彼は秘密にしていたいんだろう。これから行くところのことを。
―――ゼロって、こういうところ可愛いよね
そんなことを想って胸がキュンとする。
だから、落ち着くように、この鼓動を分け合うように、彼の背中にぎゅっと抱きつき身体を預けた。
二人を乗せたライドチェイサーは、あるところで止まった。
「わぁ・・・」
ゼロに抱きついていた腕をはずし、ライドチェイサーから降りながら、エックスは感嘆の声を上げた。
そこは
「すごいね!すごい桜の森…」
エックスが言ったとおり、爛漫の桜が咲き誇る森だった。彼らが着いたのは森の入口であり、ゼロは乗ってきた愛車を道の脇に邪魔にならないように置く。そして、彼の可愛い天使の元へと歩いてきた。
「ここが、ゼロが俺を連れてきたかったところ?」
「ああ。」
「すごいね…どうしてこんな素敵なところを知ってるの?」
「別に。たまたま通りかかって、気になってただけだ。」
歩こうか、そう言われ、肩を抱かれてエックスは歩き出す。夜の闇の中でも尚、艶やかな薄紅を浮かべる森へ向かって。
「足元に気をつけろよ。木の根が入り組んでいるからな。」
「うん。…だから、ゼロにくっついてる。」
何気ない会話も小声になる。誰かに聞かれたり、怒られたりするわけではないのに、自然とそうなってしまう。
「はなびらが積って、ふわふわしてるね。何だか不思議なかんじ。まるで、雲の上にいるみたい。」
「雲の上…か。それは間違っていないかも知れないな。この、薄紅の雲の上を歩いているような気分にさせられる。」
ゼロの回答は、失礼だがエックスは少し意外だと思った。そんなロマンチックなことなど、ほとんど言ってくれることはないゼロ。彼も今自分と同じ気持ちでいてくれるということを、エックスは心から幸せだと思った。
「ねぇ、どうして今ここに連れて来たの?お昼じゃだめだったの?」
「俺はあまり人が好きじゃない。昼だと、観光客がうるさいかもしれないからな。
・・・それに・・・」
「それに?」
思わせぶりな言葉に、エックスが耳を傾ける。その天使のエメラルドの視線の中で、ふっと彼は優しく微笑んだ。
「静かな夜桜の森を、お前とふたりきりで楽しみたかったんだ。」
「!!ゼロ…」
一瞬で、愛らしい頬が真っ赤に染まる。流れてきたはなびらがひとひら、想い合う恋人たちの間を流れて行った。それを合図にしたかのように、ゼロはエックスの肩から手を離すと、ひとり歩きながら話し出した。
「いろいろなことがあったな…この世界に…そして、俺と、お前にも。」
「・・・うん・・・」
「俺は…お前に幾度迷惑をかけたか知れない。お前に幾度涙を流させたか解らない。」
「そんな、迷惑だなんて俺、思ってない!」
「エックス。」
自重気味な言葉に、真剣に返すエックス。そんな彼にやはり自重気味に、ゼロは続けた。
「普通なら、お前は俺を嫌ったって…いや、憎んだってかまわないはずだ。俺はそれだけのことをしているからな…」
「そんなこと、言わないで」
「それでもお前は、そう言ってくれる。俺は…それを知ってるんだ。お前は、決して俺を嫌いだと言わないと。」
ずるいよな…呟く想い人を、エックスは見つめることができなかった。何と返事をすればいいか考えるけれど、良い言葉が思いつかなかった。
うつむいて立ち止まってしまったエックスを置いて、ゼロは、ひとりで歩きながら呟く。
「エックス…俺は、お前とだけ、いろいろなことを共有したいと思っている。今夜のこの夜桜もそうだ。お前にだけ、この場所を教えたかったんだ。それだけじゃない、来年もその次も、ずっとずっとふたりきりでこうして来たいと考えている。
でも…俺はずるいからな。いつも、お前の言いたいことを聞かないで、こうしてしまう。それでも、お前は…
お前は、俺の元にいてくれると、言ってくれるか?」
「―――ゼロ!!」
ずっとうつむいて言葉を聞いていたエックスが、恋人の最後の言葉に弾かれたように顔を上げる。恋人からの言葉に対する、彼の、心からの返事を伝えるために…
けれど。
「・・・ゼロ?ゼロ、どこ?」
ずっとうつむいていたエックスは気づかなかったが、ゼロは彼の視界から…消えていた。そんな、どうして?声は確かに聞こえていたのに。辺りを見回すが、その金の髪のひとしずくすら見つけることはできなかった。
「ゼロ、どこへ行ったの?ゼロ!」
不安に駆られ、エックスは走りだす。花満開の桜の木々をくぐり抜け、冷たい月明かりに蒼く照らされながら。桜の木々はさながら迷路の様で、ゼロを探し求めるエックスを惑わせるようだった。
「ゼロ、ゼロ!返事して…どこなの?!」
だんだん、エックスの歩調が速くなる。それは、彼の記憶の中のある想いと似ていた。
―――世界のために犠牲となった彼が死んだはずはないと、周囲に反発して探し続けていたあの頃と・・・
「ゼロ…やだよ、置いていかないでよ!ゼロぉお!!」
ついに不安が募り、エックスが叫ぶ。潤む視界を、強く吹きつけた風に乗った薄紅の一群が一瞬奪った…
そして。
「ここにいる、エックス。」
「!!ゼロ!!」
紅の風が過ぎた後、彼の目の前に、彼の愛するひとが立っていた。ゼロは横手に立っている桜の陰から現れると、ゆっくりとエックスの方に歩いてくる。
「エックス…すまない、また俺は、お前を…泣かせたな…」
「ゼロ、ゼロ…そんなことどうでもいいじゃないか。君がいなくなってしまう方が、俺には…」
「心配するな。」
「あ!」
愛し天使の元に辿り着いた剣士は、その儚い体躯を引き寄せて胸に抱いた。ぎゅっとぎゅうっと…彼の存在を、そうして確かめさせるかのように。
すがりつくエックスの顎を取り、彼の緑と自分の青のアイを合わせると、ゼロは言った。
「俺は、もうお前の前から消えたりしない。お前を置いて行ったりしない。」
「本当に?本当に、もう俺を…置いていかない?」
「ああ。」
エックスの流す涙が、月光に煌めいて頬を伝い落ちる。
ゼロのくちびるが、天使のそれに近づく。
「俺は、もう・・・」
エックスが、そっと瞳を閉じた。
「お前の傍から、離れない。」
満月の春の宵、爛漫と咲き誇る桜の森の下。
永遠の恋人たちがそっと、誓いのくちづけを交わした―――
こんかいのぼやき
・夜桜を実際に見たことはない…と思う。そりゃ夜出かけたりとかバイトの帰りにとか、そういう時にちらっと見たことはあるけど、夜桜を鑑賞しに行った覚えはない。
夜の桜にはきっとそれだけが持つ魔力のようなものがあって、その中にいるときっとざわざわしたりするんじゃないか。そんなことを思って書いたゼロックス。…それって、私の尊敬する漫画家様みたい(笑)
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プロフィール
HN:
撫子&ミム
性別:
非公開
職業:
腐女子
趣味:
妄想
自己紹介:
当時からのロックマンX燃えが萌えにまで高まってしまったかわいそうなお友達。最初はゼロ、ダイナモだけだったちゃんこの具が、ゲイトやVAVAにまで広がっている。このままだとシグマウイルスに汚染される日も、そう遠くはないかもしれない(笑)


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