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おーとまてぃっく☆シスターズ

ロックマンXのエックス受け中心ブログです。エックスが可愛くて可愛くてしょうがなくてこんなことにwwあまりの可愛さに、エックス=ぴめと呼ばれています。 お相手はゼロ様はもちろん、ダイナモやゲイトやVAVAさんや、もうごった煮状態w 撫子→音速のネタ出し隊長、光速の物忘れ将軍。 ミム→闇の世界で暗躍する外付けハードディスク。

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こんばんは、旅行から帰ってきた撫子です。ものが散乱しているマイルームで更新作業。

今回は、ついに!ついに撫子、ボス萌えまでいってしまいました!X6ボスの、ゲイト様作レプリたちの話です。
彼らは、前にも少し触れましたが、ミムたんとの間でゲイトファミリーと呼ばれています。よって、このタイトルである。的に。

全員擬人化マイ設定炸裂です…が、バックグラウンドとしてはあっているはず!あと、とてつもなく長いです。一万字越してます(汗)愛があふれた結果です!(…)
それでは、どうぞ☆

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 爽やかな朝に似つかわしくない、ぎゃーぎゃーやかましい声がしている。別に、これはここでは珍しくない。街から少し離れた場所に位置するここ、「Gate’s laboratory」では。
「バーカバーカこの焼き鳥野郎!」
「何だとぉこの氷ワンコ!」
 単語だけ聞くと何のことやら解らない。言い争っているのは、まだどこか子供らしさを残した外見の二人の青年だ。この二人、焼き鳥と呼ばれた方が「ブレイズ・ヒートニックス」、氷ワンコと呼ばれた方が「ブリザード・ヴォルファング」という名だった。それぞれ火の鳥と氷の狼をイメージして、このラボの主であるゲイトに制作されたレプリロイドである。
 彼らは、その属性が正反対であることから…あるいは年が近いことから…いやいや、そんなことは全く関係なかったかも知れないが、とにかく仲が悪かった。顔を合わせれば、こうして言い争うことなど日常茶飯事である。それもこんな、つまらないことで…
「大体お前何その身長!でかそうなツラしてるくせに、見た目は小鳥だろ小鳥!」
「身長のことはゆーな!ゲイト様にも、何かお考えがあってのことだろうし…」
「てめーなんか格ゲーのキャラの頭の上でピヨピヨ飛んでろ!やーいピヨ鳥!」
「ピヨ鳥ちゃうわああああ!!!」
 ・・・こんなかんじ。
 そんなに仲が悪いなら顔を合わせなければいいのだが、どうしても全員が揃う場所では否応なしに会ってしまう。
 ここは食堂…朝ごはんを終えた後の食堂であった。
 と、非常にやかましいその部屋に、誰か入ってきた。
「ああもう、やっぱり今日もけんかしてる…」
 騒がしい二人の前に置かれていたお皿を取りながら、まるで少女のような容姿の少年がため息をつく。緑の髪に大きな瞳、そこにまた大きなめがねをかけ、頭にはおだんごのようなアクセサリーをしている。彼の名は「コマンダー・ヤンマーク」、通称「やんま」。このラボの最年少でありながら、彼は家事のほとんどを担う、いわばおかんのような存在だった。
 今も、個々が台所に返しに行くよう決まっている食器が、この二人の分だけ来ないことに気を回し、洗い物をしていた手を止めて様子を見にやってきたところだ。この調子だと、いつものように数時間はこうして罵りあっていることだろう。そう思い、慣れた手つきでお皿を回収すると、さっさと台所に戻ろうとした。
 しかし、今朝はちょっとばかり事情が違っていた。
「身長がってんなら、おめーだってやんまよりかはちっちぇーだろーが!」
「へ?!ぼ、ボクが何か?!」
 なんと、話の矛先がヤンマークに向いてしまったのである。確かに彼は、その幼い顔に似合わぬ長身の持ち主であったのだが…突然のことに、めがねの奥の瞳をぱちくりしながら少年は立ちすくむ。
「何ぃ?!…てゆーか、そういやそうだな…やんまって可愛い顔してるくせにでかいし…」
「えー、ボクがこの大きさにしてくださいってお願いしたんじゃないよー。」
「俺だってこんなチビにしてくれなんて言ってねーよ。」
「なーんかなー…おいやんまー…」
「う、うわぁああああ・・・」
 キレた思考回路の行きつく先は恐ろしい。今や言い争いの焦点は、自分たちより高い身長の持ち主であるヤンマークになってしまっていた。完全にとばっちり以外なにものでもない。
 ほわほわした見た目の通り、おとなしく素直なヤンマーク。彼は言い返すこともできず、じりじりと後ずさる。そんな場面に。
「あーつっかれたー…だりーぜ…」
 ヤンマークの隣にあったドアが開き、また新たな人物が現れた。紫の髪にピンクのメッシュ、何だか目つきも悪い。更にズボンは腰パンときている、年齢はヤンマークに近そうな少年。
「れーぞーこれーぞーこっとぉ…って、ナニしてんのやんま。」
「ああ!!ミジニオン!!」
 数歩進み、ようやく室内のただならぬ空気を察した少年を、ヤンマークはミジニオンと呼んだ。彼は、「怖いもの知らずの天才スピードバカ」としてそっちでは名の通った、「インフィニティー・ミジニオン」だ。
 彼の姿を認めたヤンマークは、天の助けを得たとでも言わんばかりの勢いで、ミジニオンの背中に隠れてしまった。と言ってもすらりとした長身の彼は、小さめであるミジニオンより頭がはみ出していたのだが。
「やんま?てゆーか、お前らどーしたの?何かこえーよそのカオ。」
「どーもこーもねぇよ、やんまがでっかくてイラつくって話してたの。」
「あぁ?ナニそのアホらしいハナシ。タッパがどーしたって?」
「ボク、何もしてないんだよ!この二人がボクのことを…」
「あっそ。ま、おめーらにはお似合いのハナシだケド。」
「何だとこのミジンコ!」
 とても淡白に、だが嫌みたっぷりに言うミジニオン。それにいきり立つヒートニックスの前に立ち、さりげなくヤンマークをかばいながら彼は言った。
「ホントのハナシだろーがよ。タッパなんてどーでもイイだろ。肝心なのはア・タ・マ。中身で勝負しろよ、ダセェぜおめーら。」
「だせぇって何だよこの!…いや、まぁそうだけど…」
 直情型で単純なヒートニックスが、少しおとなしくなる。ヴォルファングも隣で、叱られたわんこのようにしゅんとなっている。なんと言っても、相手は自分たち「ゲイトファミリー」の中でも飛び抜けた秀才であるミジニオン。稼働年数や外見年齢こそ彼は幼いが、中身は自分たちの及びのつくものではなかった。
「解ったみてーだな、おバカコンビ。ま、どーせオレ様にかなうワケねーしな。」
「・・・・・」
 ふふんと得意げに鼻を鳴らすミジニオン。
「それじゃ、オレ様はコーヒー飲みに来ただけだから。じゃーな。」
「・・・ちょっと待ったぁあああ!!!」
 その場をすり抜けようとしたミジニオンに、ばかでかい声で待ったをかけたのは…
「何だよ焼き鳥。」
 ヒートニックスだった。その暑苦しい声に、ミジニオンがうっとおしそうに振り返る。そこに、びしぃっ!と指を突きつけてヒートニックスが言った。
「中身っつったよな?じゃ、オレとやろーぜ、はな、はた、はたけ、えーと…」
「果たし合い?」
「そうそれ!オレと勝負しろミジンコ!」
「何でだよ。オレ様ンなメンドーなコトしたくねーし。大体、おめーはおつむがたんねー代わりに戦闘に特化したタイプだろ。オレ様殴りあいはキライなんだよな。」
「…誰も殴りあえなんて言ってねぇだろ。」
「あん?」
 自分が思っていたのと違う展開に、興味を持ったのかミジニオンが体を向き直らせる。偉そうに腕組みをして、年上のおバカに問いかけた。
「どーゆーコト?のーきんのてめーが、殴りあいしねーって?」
「…だから、頭で勝負っつってんだよ。オレとお前、サシで演算勝負しようぜ。」
「ちょっ、お前何言ってんだよ焼き鳥!」
「何か問題でもあんのか?」
「問題って、だってミジニオンはボクたちの中で一番演算が得意で…」
「そーだよ!それにお前は、言っちゃなんだけど、俺らの中で一番…」
「そう、一番…あの、何て言ったらいいか…」
 あまりのことに驚き、そして事実を言い淀むヤンマークとヴォルファング。そこに、
「一番おバカの焼き鳥ちゃん、だよな。」
 ミジニオンはやはり容赦がなかった。一言で言い放ち、小馬鹿にしたような笑みを浮かべる。
「おバカさんには、オレ様との格の違いがわからねーの?恥かくだけだぜ。」
「…そんなの、やってみなけりゃわからないだろ。」
「へー、自信でもあんの?」
「…ないけど。でも!
 でも、そこまで言われて黙ってらんねっての!お前も男なら、わかんだろ?!」
「ヒートニックス、そこまで思ってたんだ…」
 何となく、その場の面々はヒートニックスの漢気とも言える気迫と熱気に包まれてしまった。言ってみれば「青春」を感じた…とでもいうのか。
「…へー、おバカのくせにけっこうイイコト言ってくれんじゃん…さすがのオレ様もちょっとズキュン☆だぜ…」
「ミジニオン、こういう青春って好きだもんね…」
 ちょっとばかり(感動して)ぷるぷる振るえているミジニオン。クールな天才のようで、実はこういうアツい話が好きな彼を、ヤンマークはよく知っていた。
 ヒートニックスにこちらから指をびしぃっ!と突きつけ返して、ミジニオンは言った。
「おめーの挑戦受けてやるよ焼き鳥!ケツまくんじゃねーぜ?!」
「おっしゃ、泣かしてやる!…ところでケツまくるって?どうやってまくるの?」
「・・・いや、そこはもう黙ってろ・・・」
 
 それから数時間後。
 今やラボの食堂は、ちょっとしたバトル会場になっていた。
「それではっ!対戦者を呼ぶぜ!左コーナー、愛すべきおバカピヨ鳥、ブレイズ・ヒートニックス~!」
「イエ~イ!…ちょっと待て、今ピヨ鳥とか…まぁいいや。」
 ヴォルファングのコールに、やる気満々のヒートニックスが現れる。テンションが上がっているのか、腕を挙げて観衆―――ゲイトファミリーの面々にアピールしている。
「じゃ、右コーナーより、命知らずの天才・・・」
「それ以上コールしたらぶっ殺すぞワンコ。」
 こちらは少々…いや、だいぶうんざり気味にミジニオンが歩いてくる。
「大体、左とか右って何だヨ…普通赤とか青とか。」
「いーじゃんそんなん。気分だよ気分。」
「ま、いーケド…」
 いつもの彼の癖である、面倒そうに後頭部をかく動作をしながら少年は席に着いた。ヒートニックスはもう、その横でわきわきしている。
「じゃあ、ルールを説明するね。
 今、二人の前にはモニターがあるけど、合図でそこに演算式が出るよ。
 それの答えを紙に書いて、先に正解した方が勝ち。―――何でキー入力にしなかったかっていうと、それじゃミジニオンがあまりに有利すぎるから。このへんはいい?」
「あーもー好きにしろヨ。」
「えっと、この紙に書くんだな…」
 ヤンマークの説明に、両者とも納得の様子を示す。
「なお、この問題は、そこにいるシェルダンさんに作ってもらったの。ボクたちだと、二人と接点があるから、公平じゃないってことだから。答えもシェルダンさんが持ってるから、ボクたちも知らないんだ。ね、シェルダンさん?」
「ああ、お主の言うとおりだ。」
 ヤンマークに言われて、年を取った人物の上品な余裕を滲ませる人物が大きく頷く。シェルダンさんと呼ばれた彼は、このゲイトファミリーの最年長である「シールドナー・シェルダン」。面倒見もよく、優しいおじさんである。その横に、天井をぶち破って立っているどでかいのが、「レイニー・タートロイド」。体格に恵まれすぎている彼は、いつもこうして天井の上に顔がいってしまっている為、実はその素顔を見たものはいないとか・・・という、ゲイトファミリーの伝説的存在だった。
(ダン、ダン)
 タートロイドが床を踏みならす。それは、顔が見えない彼の会話方法だった。しかし、それを解読できるのは、創造主であるゲイトと、彼の隣に立っているシェルダンしかいない。
「心配なのか?」
(タタン)
「まぁ、彼らにも考えがあってのことだろう。それがしらはゆっくり見守るのがいい。」
(タタタ)
 傍目に見るとシェルダンの独り言のようだが、ちゃんと会話は成立している。こんな不思議ちゃんな光景も、彼らの普段のそれだった。
「じゃ、そろそろいい?合図するよ。」
「おっけ、いつでもいーぜ。」
「うう、きんちょーする…」
 ヤンマークの言葉に、二人がペンを持つ。
「よっし、それじゃ、れでぃ・ごー!」
『っ!!』
 徒競走のピストルを鳴らす代わりに、ヤンマークが手元のボタンを押す。すると、ヒートニックスとミジニオンの前のモニターが点灯し、恐ろしいほど細かい文字がスクロールしだした。両者共に、その文字列を目で追う。
「へへん、楽勝だな。」
「・・・~~~」
 スタート時から、その反応の差は歴然…ミジニオンは薄笑いを浮かべてそれを見、対するヒートニックスはかじりつくようにモニターを見ている。どちらに利があるか、それは考えるまでもない。この印象のまま、ミジニオンが圧倒するかと思われた。
「・・・・・」
「・・・・・」
 あれ?誰もがそんな表情になる。
 それもそのはず、瞬間ミジニオンの顔から余裕が…消えていた。
「・・・え?あれ?おっかしーな・・・」
 更にはそんなつぶやきまで聞こえてきて。言葉の通り、ミジニオンは眉を寄せ、何回も文字列をいったりきたりさせて、考え込んでいた。
「・・・えっとー・・・だからー・・・」
 一方のヒートニックスはと言えば、彼は地道に数式を解いているらしい。手元の解答用紙にいろいろと書き込みをして、ひとつひとつものにしているといったかんじだ。
(ねぇヴォルファング、こんなのってありかな?)
(知らねー。どういうことだよ?ミジンコの奴、あんだけでかい口叩いてんのに)
(ミジニオンは、勝てない勝負でも勝っちゃうタイプなのに…)
(だよなー。俺もそう思う)
 立会人のヤンマークとヴォルファングは、二人に聞こえないように気を遣いながらそんなひそひそ話を始めた。正直、こんな展開は想像もしなかった…ものの数秒でつく勝負だと思っていたから。
「え~、なんかコレ・・・」
 そんな面々の目の前で。
「・・・できたぁああ!!」
『うそ~~~!!!』
 雄叫びと共に解答用紙を持って立ち上がったのは、愛すべきピヨ鳥の方だった。全員が一斉にそちらを向き、素直な感想を口にしてしまう。
 一番ショックだったのはやはりミジニオンだったらしい。しばらくぽかんとしていたのだが、すぐに調子を取り戻すと、またあの嫌みな口調で言った。
「ま、まだわかんねーよ!それが合ってるかどうかってことダロ?!」
「はっ!そ、そうだね…それじゃ、答えあわせ。シェルダンさん、お願いします。」
「どれどれ・・・」
 あまりのことに司会進行を忘れていたヤンマークが、ミジニオンの言葉にはっとなり出題者を呼ぶ。シェルダンはヒートニックスの下手くそな字で書かれた回答を受け取ると、間違いがないよう慎重にチェックしていく。
『・・・・・』
 その場の誰もが注目する。その視線の先で、シェルダンの発した言葉は。
「・・・間違いない、これで正解だ。」
『まじ~~~~??!!』
「いよぉおおおっしゃぁああああああ!!!!」
 何と、おバカ焼き鳥の勝利宣言だった。ヒートニックスの渾身のガッツポーズが出る。
 あまりのことに面食らった一同だが、そこはノリのいい仲良しファミリーのこと。すぐにヒートニックスの元に集まると、次々に祝福の言葉をかけた。
「おい、お前すごすぎじゃん!普通にお前が演算出来たのがすげぇ!」
「へっへー、能あるオレは爪を隠すってんだ!」
「うわっ、ヒートニックスが間違えずにことわざを!これもすごい!」
「おいおいやんまー、オレを何だと思ってんだよ。オレはね、ヒーローなの。わかる?」
「そうだね、ヒートニックスって本当はすごいんだ!見直したよ!」
 一体どこに仕込んでいたのか、食堂の天井から紙吹雪が舞っている。(神経質なゲイトに見られたら大目玉確定だが)それを胸を反らし、得意げに受けるヒートニックス。
 ・・・そして、そんなお祭り騒ぎとは無縁に、それを冷ややかに見ている人物がいた。
「・・・・・」
 ミジニオンである。当然だろう。彼は口が悪い分、それに見合った能力とプライドを持ち合わせている。その彼が、あんなピヨ鳥に負けるなど…
「・・・けっ!」
 彼は乱暴に椅子から立ち上がり、解答用紙をくしゃくしゃに握ると、盛り上がるその場を去ってしまった。
「あっ、ミジニオン!」
 それを見逃すヤンマークではない。彼は急ぎ足で、ドアの向こうに消えた少年を追いかけた。
(タン、タン)
 タートロイドが、足を踏み鳴らし何事か言う。
「そうだな。それがしらが思っていたよりも、あの子らも大人になったらしい。」
 その誰にも解析できない言葉に、シェルダンは満足げに頷いて同意を示した。
 
「ミジニオン!ちょっと待って!」
 いつも早足で歩くミジニオンだが、今は苛立ちもあってか、おっとりしたヤンマークは彼に追いつくのに苦労した。
「何だヨ。何か用?」
 ゆっくりとミジニオンが振り向く。普段から不機嫌そうな瞳が、いっそうぶすぅっと眇められている。そこに、ヤンマークは思い切って疑問をぶつけてみた。
「あのね…ミジニオン、あの式本当に解けなかったの?こんなことあれかも知れないけど…ボクもあれはできたよ。」
 先ほどは皆が熱気に浮かされ気づかなかったことだが、この事態は少々、異常と言ってよかった。ミジニオン、ヤンマークは共にゲイトファミリーの中で年少だが、彼らのCOMは先輩たちのそれより遥かに高性能である。特に、相手があの…とあっては…
ヤンマークは、どうしても納得できなかった。と。
「・・・はー、おめーホントに解ってない?マジで?」
「え?何が?」
 その彼の大きな瞳に映る少年は、大げさな動作で「やれやれ…」と嘆く。わけが解っていないヤンマークにミジニオンは、くしゃくしゃにして持ってきていた紙をばさっと開く。
「ホラコレ。コレダロ?答え。」
「え?…あ、本当だ…正解。」
 事もなげに言われ、一瞬ヤンマークは対応できなかった。しかし、よく見てみればそれは先ほどの勝負の答え…それも、ヒートニックスのように途中式などが書かれておらず、ただ答えのみが一行書かれていた。それはミジニオンの思考が紙に表されるまでもなく、脳内で処理されていたということである。
「あのシェルダンのおっさんの作った問題ダロ?こんなん1秒いらねーよ。」
「え?え?じゃあ、さっきの解らないっていうのは」
「し・ば・い。全部ウソなの。おわかり?」
「・・・えええ~~?!」
 何て…今、何て?
 あの、プライドの高いミジニオンが、こともあろうにわざと負けて見せたって?そんな…
「ミジニオン、どうしてそんな」
 理解できない出来事に、ヤンマークが問いかける。それにまた溜め息をついて、ミジニオンが答えた。
「おめーホントこーゆートコニブイよな。つまり…ホラ、あいつ一応あんなんでも先輩じゃん?」
「え?あ、うん。稼働年数としては大分上だよね。」
 ヤンマークは本当に素直で、言われた言葉をそのまま理解しようとしている。彼の本当の意図をまだ測りかねている様子に、ミジニオンは顔を反らして言った。
「だからさ…先輩なんだからしっかりしろヨって。思ってさ。」
「どういうこと?」
「あーだからぁ…このオレ様に演算で勝てたりしたら、そしたらちっとは自信になっていーんじゃねーかなーって。
 タッパなんてしょーじきどーでもイイじゃん?それを解らせてやろうかなって、思っただけ。解った?」
「ミジニオン…」
 目の前の素直じゃない少年の考えに、ヤンマークの大きな瞳が輝く。彼はいつも鼻持ちならない物言いしかしなくて、問題しか起こさないと思っていたのに…今の考えはなんて…なんて素敵なんだろう。自分のプライドを曲げてまで、先輩を立てようとしていたのだ…彼は。
「ふふ、ミジニオンって、本当は優しいんだね。見直したv」
 ふわふわした微笑みを浮かべて、ヤンマークはミジニオンにすりすりと身体を寄せた。
「…ったくよー。おめーといいあのピヨといい…手ぇかかるっての。」
「うんうん、ミジニオンは素敵だもんね。大人だもんね。」
「…けっ。」
 あまのじゃくなミジニオンは、そっぽを向いたまま歩き出す。ヤンマークはそんな彼に寄り添い、腕を組んで連れだって歩いて行った。
「じゃあご褒美にさ、今夜おめーのコト夜這いしにいくから、カギ開けといて。」
「…ふふ、夜這いなんかしなくても、今夜はボクの方から歓迎しちゃうよ。いつでも部屋に来てv」
「優しく慰めてくれよな~?」
「うんv解ってるv」
 密かにこんなラブラブなやりとりをしながら、二人の少年たちは長い廊下の暗がりに消えていった。
 
 翌朝。
「う・・ん・・・」
 ミジニオンは、ヤンマークのベッドで目を覚ました。昨晩傍らで一緒に眠りについたはずの彼はもういない。おかんである彼は、きっといつものように食堂にごはんを作りにいったのだろう。基本的に夜行性のミジニオンとは逆で、彼はいつも生活スタイルをきっちり持っていた。まぁ、生真面目なヤンマークらしくはあるが…
「あ~…っと。よく寝たぁ。つってもアレだよな、けっこうヤってたから、寝たのはわりと遅めっつーか…」
 ヤンマークが…彼の可愛い恋人が聞いたら赤面しそうな言葉をつく。裸の身体を隠しもせずに立ち上がると、けだるそうにシャワーを浴びにバスルームに向かった。
「朝メシは…アレだ、やんまに頼んだらなんか作ってくれんだろ。」
 だから、ゆっくり準備すればいっかな。
 密かにその幸せに微笑して、ミジニオンはバスルームのドアを閉めた。
 
「うぁ~腹へった~。」
 シャワーを済ませたミジニオンは、食堂に続く廊下を歩いていた。
「昨日はおバカ共につきあってやったから、おバカ疲れっつーの?ひでーぜ。」
 相変わらずそんな可愛くないことを口にする。それは彼という人物を誤解させる要素のひとつであったが、昨日のような出来事でその本質を理解できれば、可愛らしい点であるとも言えた。
「…ん?あれ…やんまか?」
 廊下を進んでいたミジニオンは、目的地のドアの前に立つヤンマークを見つけた。
「ナニしてんだ?きょときょとしてるけど…おーいやんまー。」
「!!み、ミジニオン!」
 こちらとしては軽く挨拶のつもりで呼んだだけなのだが…呼ばれた彼はびくぅっ!としてこっちを見てきた。その態度に、軽く腹が立った。
「何だよその反応。オレ様ちょっとイラつく。」
「ごごごごめん。その、今ボクもミジニオンを探してて…」
「へー。ちょうどイイぜ、オレ様に何かメシ作れよ。」
「ああ!そうだね…あっ、じゃあボクが部屋まで持ってってあげるよ!もちろんボクの部屋でいいから!ベッドで待っててよ、ね?」
「はぁ?おめーのベッドでってのはいーケド、もうオレ様ここまで来てるし。ここで食う。」
「あぁああ!ダメだよ!」
「あぁん?」
 そこまでやりとりを交わして、どうもヤンマークはこの部屋の中に何かを隠しているようだ…とミジニオンは気づいた。じろりと少年の顔を見上げて、試すように問いかける。
「おいやんま。おめー、ナニ隠してんの?」
「!!!!かっかっかっ隠してないよ!ミジニオンの考えすぎ!」
「ウソこけこの。おめー丸わかりなんだヨ。」
「ううう~~~…」
 元来の性格からかそれとも経験の少なさからか、ヤンマークは優れたCOMを持ってはいるが、こういう隠し事にはまるきり向いていない。そんな彼の努力など、ほとんど意味を成さないと言ってよかった。今だってしらを切ればいいのに、ばれたと見るや真っ赤な顔をして黙ってしまう。
(ま、こーゆートコすっげカワイイんだケドな)
「じゃ、オレ様メシ食いたいから入る。止めんな。」
「!!止めるぅ!ミジニオンダメ―!!」
「しつれーしますヨっとぉ…」
 腰にしがみついて止めようとしたヤンマークをそのままに、ミジニオンが食堂に入る。
 そこでは。
「・・・っつーわけよぉ!オレちょーつぇえ!!サイコーっしょ!」
 …何だかうるさいとミジニオンは思った。テーブルの真ん中にお立ち台状態で立ち、誰かがよく解らないことを言っている。
 よく見ると、それはピヨ…ではなく、ヒートニックスだった。手には何やら一枚の紙。それを持って、彼はどうも得意満面の状態であるらしい。
「ほら見てこのパーペキな回答!このオレのちょーぜつすげー電子頭脳のさ、ほら、証拠とでも言うんですか?ね?ね?ねぇえ?!」
「…あーもー、解った。解ったから、ちっと黙れよ焼き鳥…」
 ヴォルファングは、もう聞き飽きたというポーズで肘をついている。シェルダンはいつものようにしようと努めているらしいが、やはり彼も飽きたらしい表情をしている。
 何だ、結局おバカ焼き鳥は自信ついたっぽいじゃないか。そう思っていたミジニオンの目の前で、彼はとんでもない暴挙に出る。
「んでさー、何がすごいって、あのチョー生意気なミジンコ野郎をさ、こてんぱんにしてやったってこと!これすごくない?!」
「・・・?」
 イラッ。そんな音が聞こえてきそうなミジニオンのオーラに、ヤンマークはすぐに気がついた。愛らしい顔に冷や汗を浮かべて、どうすることもできず彼の腰にひっついている。
「いやーあいつもさー、可愛い奴っちゃそうなんだよ?こんなチョーすげー先輩にあんなたてついちゃってさー。うーん、ある意味可哀想、とでも言うの?だって、こんなに実力差があるのに、全然解ってなかったじゃん?」
「あーはいはい・・・って、ミジンコ?!」
 ここで、こちらに振り向いたヴォルファングが、彼らの姿を見つけた。ヒートニックスに次ぐおバカの彼だが、この状況がとてつもなくヤバいということはすぐに察したらしい。その表情が物語っている…「このピヨ鳥を止めなくては」と。
「ちょい、ピヨ!お前今すぐ俺の部屋に来い!そこでたっぷりお前の自慢を聞いてやるから!」
「はぁ~~~ん?オレに指図すんなよ、昨日のミジンコみてーに返り討ちにするよ?」
「バカ!いいからやめろって!」
「あ、思いついた。『惨めなミジンコ』ってかー!!!ぎゃはははは!!!」
「・・・おめー、いーかげんにしやがれこの焼き鳥ヤローが!!!」
 その場に、ついに耐えかねたのか叫び声が響く。もちろん、ミジニオンである。そこに、ようやく気付いたヒートニックスが、憎たらしいほどの余裕の表情で振り向く。
「お・は・よv身の程知らずのミ・ジ・ン・コv」
「黙ってきーてりゃ好き勝手いーやがって!身の程知らずはどっちだよ!ってゆーか、惨めなミジンコってナニも面白くねーし!」
「あーはいはい。敗者は黙ってなさい。余計に恥かきっ子だよキミ。」
「恥かいてんのはどっちだか。おめーのめでたさにはナミダが出るね!」
「何とでもいいたまへ。ははははは。」
 昨日とは全く逆の構図である。怖いくらい冷静なヒートニックスに、むきになるミジニオン。ミジニオンとしては、昨日の負けは「花を持たせた」という状況だったのだが、それを言ってしまってはその行動も無駄になってしまう。その判断から、彼は事実を言うのだけはかろうじて抑えていた。
「まぁまぁ、君のようなか弱きミジンコの身では、オレみたいな立派なフェニックスは雲の上の存在なのは解るよ。鳥だしな。ははははは。」
「鳥は鳥でも焼き鳥だろーがよ!羽根むしったろか?!」
「ご利益があるように、一枚オレ自ら羽根やろうか?」
「・・・!!!」
 しかし、元々短気な彼はついにキレた。
「へっ!おめーみてーな小鳥の羽根なんていらねーっての!」
「…あぁ?!小鳥だとぉ?!てめぇ誰にもの言ってんだ!」
「おめーだよ、この小鳥が!」
 そのワードに、ヒートニックスの余裕がなくなる。彼がお立ち台にしているテーブルにミジニオンは上がり、そして、禁断のひとことを…
 
「タッパ、オレ様とほとんど変わりねークセに!!!」
 
「・・・んだとぉこの、ミジンコヤローがぁああ!!!」
「じょーとーだっての、このピヨ小鳥がぁあああ!!!」
 …まさかの、ミジニオンの喧嘩売ります宣言。売られた喧嘩はタダでホイホイ買うのがヒートニックス、そしてそのままサドンデスの言い争いに突入…
「…あぁあ…やっぱり…だから止めたのに…」
「そーだな…焼き鳥機嫌よかったんだけど、こりゃ完全昨日のことなんて忘れてんな。」
「うん、そう思う…」
 それを黙って見ているしかできなかったヴォルファングとヤンマークは、溜め息をついて肩を落とした。
 しばしして、ヤンマークがとりあえず現実を見る。
「それより、止めようよ。テーブルの上に上がってるのもやめてほしいし。」
「そーだな…うるせぇし、止めるか…おい、焼き鳥!」
「ミジニオン!」
 ぎゃいぎゃいと罵り合う二人を引きはがそうと、彼らはそれぞれなだめに入った。
「ミジニオン、そんなのかっこ悪いからさぁ、ねぇ!!」
「カッコなんかどーでもイイ!このピヨ鳥をぉおおお!!」
「ミジンコにピヨ言われとないわぁあああ!!!」
「落ちつけよ焼き鳥ったら!!!」
 …結局、昨日と似たようなことになっている。それも、人数が増えている分悪いかも知れない。食堂は喧嘩の場所ではないのだが…
 それを、シェルダンとタートロイドは優しく見守っていた。小さな溜め息をついて、シェルダンが言葉を紡ぐ。
「昨日は少し成長したと言ったが…やはりまだ子供なのだな。」
(タタタタ)
「そう思うか…まぁ、若いうちはああしてぶつかることも必要だろう。それに、本心から嫌いあっているわけではないしな。」
(タンタンタン)
「あぁ、そうだな。庭で食後の梅昆布茶でも飲もう。今日も陽が眩しい、いい一日になりそうだな。」
(タッタッ)
 年長者二人が、顔を見合わせて微笑む。(といっても、実際はタートロイドの顔は見えていないのだが)そして、若い者たちの邪魔をしないよう、静かにその場を後にしたのだった。
 
 
 
 
 こんかいのぼやき
・な・が・い…な・が・い…!
 なげーよ!すげーことになってるよ!余裕で一万字オーヴァーwwwゲイトファミリーがかわいすぎてしょうがない。大家族SPとかテレビで特集組まれたりしたらいい!「ゲイトさんチが大変だ!」みたいな(笑)ゲイト様そういう取材は断固拒否りそうだけどwww
 読んでくださりありがとうございました。お疲れさまでした!(笑)
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ご指名あんけーと☆
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プロフィール
HN:
撫子&ミム
性別:
非公開
職業:
腐女子
趣味:
妄想
自己紹介:
当時からのロックマンX燃えが萌えにまで高まってしまったかわいそうなお友達。最初はゼロ、ダイナモだけだったちゃんこの具が、ゲイトやVAVAにまで広がっている。このままだとシグマウイルスに汚染される日も、そう遠くはないかもしれない(笑)
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