おーとまてぃっく☆シスターズ
ロックマンXのエックス受け中心ブログです。エックスが可愛くて可愛くてしょうがなくてこんなことにwwあまりの可愛さに、エックス=ぴめと呼ばれています。 お相手はゼロ様はもちろん、ダイナモやゲイトやVAVAさんや、もうごった煮状態w 撫子→音速のネタ出し隊長、光速の物忘れ将軍。 ミム→闇の世界で暗躍する外付けハードディスク。

その日、第17部隊の部屋には珍しい来客があった。
「失礼。隊長さんはどこ?」
「あ、ゲイトさん!」
ド派手な白衣をひらひらさせながら、満面の笑みを浮かべて、ゲイトはやってきた。両手を背中にやって…まるで何か隠してでもいるようなポーズで、部屋の中を見やる。
「隊長なら…そこにいるんですけど…」
「何しに来たストォカァアア・・・」
「エックス!」
おずおずと隊員が指さした先には、何だか普段の彼からは想像できないようなどす黒いオーラを発しているエックスがいた。明るい声のゲイトだが、そんな彼を見てエックスはますます殺気立つ。
今にも黄金の右が炸裂するか…そんな雰囲気の中で。
「はい、君にプレゼントだよ。」
「・・・は?」
エックスの気勢を削ぐ、プレゼント。
目の前に差し出された物に、エックスの瞳がまんまるになった。
「これ…何?植木鉢?」
「そうだよ。」
「何で?」
「え、やだなぁエックス。今日は…ほら。」
状況を理解していないエックスに、ゲイトがいたずらに微笑む。
「今日は、君が僕にチョコをくれてから、一か月経った日…だよ?」
「え?・・・あ、え、でも…ええ??」
ゲイトの意図がようやくはっきりした。彼は、バレンタインのおかえしをしにきたのだ。御丁寧に、一ヶ月後の今日、ホワイトデーに。
「それはね、僕が開発した植物なんだ。促成タイプだから、明日には花が咲くと思うよ。」
「へえ・・・そうなの・・・」
普段なら、これが普通の相手だったならば、エックスはすぐに微笑み、素直にありがとうと言えただろう。でも…でも相手が、この変態ストーカーとあっては…
(何か企んでるのか?今から実験台になれとか…)
だめだ、どうしても、ネガティブな考えしか思いつかない。ひきつった表情のまま、エックスは植木鉢を持って突っ立っていた。すると。
「まぁ、僕の気持ちだと思って、受け取ってくれると嬉しいな。―――それだけだから。
じゃあね、エックス。お仕事頑張って。」
「!!あ、ゲイト!」
ゲイトはあっさりと笑顔で手を振ると、そのまま部屋を出て行った―――意外ながら。身構えながらいたエックスは、肩すかしを喰らったような顔をして見送るしかなくて。
「行っちゃいましたね、ゲイトさん。」
「うん…そうだね…」
言いながら、閉まったドアと手の中の植木鉢を交互に見やる。
―――僕の気持ちだと思って、受け取ってくれると嬉しいな。
去り際の彼の言葉を思い出す。彼はきっと、まごころを込めてこの植物を持ってきてくれたに違いない…本来の優しいエックスの思考回路が、そんな想像に行きつく。
(俺、ひどい顔してたんじゃないかな…笑ってやっても、よかったんじゃないかな…)
今度、お詫びに美味しいケーキでも焼いて持って行ってやってもいいかな。
エックスはこの時、そんなことを思っていた。
部屋に戻ってきたエックスは、大事に持って帰った植木鉢を、ベッドサイドのテーブルに置いた。
「わ、本当だ。もう芽が出てる。」
覗いて見ると、みずみずしい若葉が出ていた。彼―――ゲイトは確かに変態だが、研究開発においては有能らしい。
「どんな花が咲くのかな…可愛いのだといいな。」
想像するとワクワクする。彼は、知っていたのかな…自分が、植物の類が大好きだということ。
(俺はあいつのこと何も知らないけど…あいつは俺のこと、ちゃんと知ってくれてるのかな…)
「バカ、俺何ドキドキしてんだよ!」
自分で考えて自分でドキドキして、乙女な気持ちがくるくる回る。とりあえず、風呂に入って寝よう…その日はそれでおしまいにした。
ジリリリリリ!!!・・・カチッ。
えらくレトロなベル式目覚まし時計がやかましく鳴った。それをすかさず止めたのは。
「ふふふ・・・いい朝だね。」
ゲイトである。ナイトキャップをかぶり、「エックスラブ」の文字が印刷されているパジャマを着た彼は、抱いて寝ていたお手製のエックス人形を大事そうに枕元に置くと、ベッドから起き上がった。
「少し朝は苦手だけれど…今日は一大イベントの日だからね。この日のために、あれを開発したんだから…ふふふ。」
何やら物騒なセリフである。枕元の時計は午前5時、確かに少し早目の時間ではある。
「僕の計算に狂いはない。楽しみだよ、エックス・・・」
意味深な言葉を吐いたゲイトは、さっそくいつものコスチュームに着替えると、デジカメを手にそそくさと自室を後にしたのだった。
研究棟に近いゲイトの自室からしばらく歩いて、ハンターベース内の様々な施設を抜けたところに、居住区はある。その中でも隊長クラスの部屋は、有事の際に対応可能なように、入口に近いところにあった。
(まだこの時間なら誰もいないだろうって思ったけど、やっぱりね)
ゲイトは、己の目論見通りに事が運ぶのににんまりしていた。後は、あれが目論見通りにいけば…思った時。
「ぎゃーーーーー!!!」
「!!!!」
今まさにドアを開けようとした室内から、明らかな悲鳴が聞こえた。その部屋のプレートには、Xと書いてある…
「ふふふ、グッドタイミングじゃないか。それじゃあ、行こうか。
エックスーーーーー!!!」
カメラの電源をオンにして、雄叫びを上げるとゲイトはその部屋に突入した。
エックスは眠っていた。何か夢を見ていたかもしれないが、それは覚えていない。
心地よい睡眠だった。しかし、目覚めは最悪だった。
何しろ、自分は宙に浮いていたのだから。
「ふぁ・・あああ?!!」
薄く開いていた瞳が、思いっきり見開かれる。眼下には、自分がいるはずのベッドが見えている…ふと見ると、天井にあるはずの照明があまりにも近い。
(何これ…俺、どうなっちゃったの?!)
「ぎゃーーーーー!!!」
腕を動かそうとしたが、出来なかった。脚も同じく。無駄な抵抗を続けながらエックスは顔を動かし、自分を吊り上げているものを確認しようとした。
「これは…植物の蔓?」
「ご名答。そう、それは蔓だよ。それも普通のじゃない、この僕が開発した特別な、ね。」
「ゲイト?!」
「ハァイvv」
この非常事態に落ち着いた―――むしろ面白そうな声音。突然の乱入者に驚くエックスに、手を振ってゲイトは応えた。その間にも彼はデジカメをセットし、最速連写モードにしてエックスの写真を撮りまくっていたのだが。
状況の解っていないエックスに、ゲイトは楽しそうに種明かしを始めた。
「実はね、昨日渡した植物がそれなんだ。いや、さ、普通のものじゃつまらないし、何より僕が楽しめないだろ?だから、ちょっと奇抜な、ね。解るだろ?」
「解るかこの!!やっぱり、お前のことなんて可哀想とか思うんじゃなかった!
―――降ろせよ!早く!」
「へぇ、そんな口きいちゃうんだ?」
「え?・・・うぁ!」
当然、反発するエックス。しかし、ゲイトが何事かリモコンで操作すると、それまで身体に巻きついていただけの蔓が動き出し、彼の首に巻きついてきた。そのままぎりぎりと締め上げられる。
「言っただろ?それは僕の開発したものだよ。僕の意思ひとつでどうにでもなる。例えば、そのまま締め続けることもね。」
「うく・・このっ!!」
「安心しなよ、僕だって手加減くらい心得てるさ…」
ゲイトの氷のような顔が、獲物を捕えたことを知って愉悦に歪む。いつもどついている彼とは全く違う表情に、エックスは背筋が寒くなる。
おとなしくなった獲物の様子を見て、ゲイトはまた何やら操作をする。すると。
「あっ?!や、やだっ!」
それまで天井にいたエックスが、ゲイトの目の前に降ろされる。ただし、脚に絡みついた蔓が動き、股を大きく開かされた姿勢で。ネグリジェ状のパジャマを着ていたエックスは、下着まで見えそうな姿勢にされてしまう。
「やだぁ!ゲイト、冗談やめろ・・」
「失礼だな。僕はいつでも本気さ…さ、それじゃあ…」
ゲイトの手が、かろうじてエックスを守っているネグリジェをはぎ取ろうと近づいてくる。エックスが、襲われる恐怖に叫ぶ。
「いや、いやいやぁあ!やめてーーーっ!!」
その時。
ザッ!!ザァアア・・・
「?!」
「いてっ。」
突然、エックスは解放された。一体何が…こいつがやったのか?いや、ゲイトも何が起こったか理解していない様子。
ふと、自分の腕に巻きついていた蔓を見る。
「これ…枯れ、てる?」
「枯れてるだって?―――あぁあ、まさか!!」
その言葉に瞬時に反応するゲイト。彼に遅れること0コンマ7秒で、エックスも答えを導き出した。
「そうか!促成タイプってことは、成長も早いけど、枯れるのも早い…だから、今枯れてなくなったんだ!」
「うおああああああ!!!それは考えなかったぁああああ!!!」
何とも単純明快な答えである…ゲイトはその想定外の事実に頭をガリガリとひっかいている。
そして…
「ゲ・イ・トv」
「ひっ。」
自由になった今、エックスの反撃が始まる。彼は、この上ない笑顔だった。手にはしっかり、逃がさないとでもいうようにゲイトの白衣が握られている。そして、黄金の右は今こそ光を放っている…
「この、ド変態マッドがぁあああああああ!!!!」
「ぎゃああああああああ!!!!」
爽やかな朝に似つかわしくない悲鳴が、ハンターベースに響き渡った・・・
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プロフィール
HN:
撫子&ミム
性別:
非公開
職業:
腐女子
趣味:
妄想
自己紹介:
当時からのロックマンX燃えが萌えにまで高まってしまったかわいそうなお友達。最初はゼロ、ダイナモだけだったちゃんこの具が、ゲイトやVAVAにまで広がっている。このままだとシグマウイルスに汚染される日も、そう遠くはないかもしれない(笑)


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